武富健治さんの「鈴木先生」というマンガを読みました。
国語教師の鈴木先生が、中学校を舞台に、個性豊かな生徒や先生たちを相手にして悪戦苦闘しながら色んなトラブルに立ち向かう話です。
心理描写が細かくて、ずっと読んでいると、ぐるぐる回る思考の渦に囚われそうになりながらも、のめり込んで一気読みしてしまいました。
主人公の鈴木先生を始め、登場人物は曲者揃いですが、どことなく親近感があるというか、自分の中にもその一片が潜んでいそうな気がして、身近な物語として楽しめました。
普段、なんか心に引っかかるなと感じている事柄ををうまくマンガにしてもらっており、主人公の考えに諸手で賛同できるわけではないけれど、こういう考え方もあるかと参考になりました。
一番記憶に残っているエピソードは、ある男子生徒が昼食中、食事中にふさわしくない言葉を発して周囲のひんしゅくを買うという話です。この行動には理由があるのですが、私にはこの理由がとても腹落ちしました。
私はマンガが先でしたが、すでにドラマ化や映画化もしています。
Amazon Prime ビデオやDVDでこちらも一気見しました。
ドラマや映画もすごく良かったです。長谷川博己さんの鈴木先生は私のイメージにピッタリはまってました。ヒロインっぽい女の子(土屋太鳳さんが演じてました)のイメージがちょっと違いましたが、これはこれでありかなと思いました。
主題歌(ロッカトレンチの「光射す方へ」)も気に入り、よく聞いています。
中学校を舞台にしていますが、普通の教育・青春ものではなく、深い人間洞察をベースにした色々と考えさせてくれる作品だと思います。
鈴木先生、マンガとドラマ、どちらでも一度ご覧になることをおすすめします。