コンピューター好きのブログ

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とても熱いCPUの思い出(Intel Pentium D)

今では複数のCPUコアで同時に計算が可能なコンピューターが当たり前ですよね。

スマホでもオクタコア(8個のコア)の機種なんてざらにあります。

 

でも10数年前までは一般的ではありませんでした。

マルチコア(複数コア)を持つCPUなんて無く、複数のCPUコアを持つコンピューターはみんな物理的に複数のCPUを搭載していました。

 

私にとって複数のCPUコアが搭載されたコンピューターは憧れでした。

頭脳が複数あるなんて、キングギドラ的な強いイメージがありませんか?(私だけ?)

 

私が初めて複数CPUコアのコンピューターを触ったのは大学の研究室でした。

先輩が自作したIntel Pentium II 400MHzのデュアルCPUマシンは爆速で、コンパイル(人間の書いたプログラムをコンピューターが分かる機械語に翻訳する作業)がめちゃくちゃ早かったのを覚えています。

それまで一晩かかると言われていた巨大なプログラムのコンパイルをたった2時間で完了することができました。その驚異的な速さに感動し、私もマルチコアのコンピューターを手に入れたくなりました。

 

しかし、マルチコアのCPUが無いこの時代、複数CPUコアのコンピューターを作るには、複数のCPUを購入しなければならず、その上高価なPentium IIしかマルチ動作に対応していなかったので、貧乏学生が手に入れられるはずもありませんでした。

 

一筋の光明として、当時、ABITのBP6というマザーボードがありました。これを使うとPentium IIではなく、より安価なCeleronでデュアルCPUのパソコンを作ることが出来たのです。しかもこのとき、規定の1.5倍(300MHz→450MHz)で動作可能なCeleron 300Aという神CPUが存在しており、組み合わせれば最強のコストパフォーマンスでした。

 

大学の友人が BP6 + Celeron 333MHz × 2 (Celeron 300Aは品薄で入手できず)で自作しており、非常に羨ましかったのを覚えています。

 

そして、時は流れて2005年、遂に一般向けにもデュアルコアCPUが出回るようになりました。AMDのAthlon 64 x 2 と IntelのPentium D です。

ここで私は何を血迷ったかPentium D 820を選択してしまいました。

 

私はどちらかというとAMD派なのですが、地元の電気屋さん(エイデン(今のEdion))はAMDのCPUをあまり置いていませんでした。でも、一刻も早くデュアルコアCPUの威力を味わいたくて、Pentium Dの購入を即断したのです。

CPU、マザーボード、メモリ、HDD、DVDドライブ、ケース、OSの一式で10万円くらいでした。

 

使い始めた当初はその快適さの虜になり、色んなベンチマークを動かして悦に入っていましたが、そのうちとても気になることが出てきました。

このパソコン、すごくうるさいんです。

なにせ熱効率の悪いPentium 4を無理やり2つくっつけたようなCPUだったため、筋金入りの爆熱野郎で、CPUクーラーやケースのファンがぶんぶん回ります。

それでも自作プログラムの並列処理の動作を確認したいときは、このパソコンを使うしかないので、それなりに活躍してくれました。

 

今思うと、Athlon 64 x 2にするか、もう少し待ってIntelのCore 2 Duoを買うべきでした。欲しい!と思うと頭に血が上って冷静な判断できないんですよね。。

この性格、直したいけど直せるのだろうか。

 

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