コンピューター好きのブログ

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結論を出さないといけないとき「考える技術」をおすすめします

かなり前ですが、大前研一さんの「考える技術」を読みました。

9年くらい経って振り返ってみると、結構役に立ったなと思うので、おすすめしたいと思います。

 

考える技術 (講談社文庫)

考える技術 (講談社文庫)

 

 

全体的に読みやすく書かれており、著者の言いたいことはよく伝わってきて腑に落ちました。(郵政民営化に関する話はちょっとくどいなと思いましたが。)

 

一番役に立ったと思うのは、分けて考えるという思考法です。

 

何か物事について考えを巡らすとき、特に大きな事柄だと、何から考えれば良いか途方に暮れることがありますが、そんなときに役に立ちます。

 

単純な例でいうと、製品の売り上げが低いという問題があったとします。

このとき、ただ漠然と売り上げが低いのはなぜだろうと考えても答えはなかなか出ません。原因と思われることがたくさん頭に浮かんで方向が定まらず、深堀して考えることが難しいからです。

 

そういう時は、売り上げが低い原因を分けて考えてみます。

まず、売り上げが低いということは、「製品が売れない」か「製品が売れても売り上げが増えない」と考えられます。

そこで、それぞれについてさらに分けて考えると、以下のような感じになります。(私はしがないソフトウェアエンジニアであり、マーケティングの知識がほとんどないので、下記はあくまで例です。おかしくても突っ込みはご勘弁を。)

製品が売れない
  ・製品の知名度が低い(知らないので買ってもらえない)
  ・魅力的な製品ではない(欲しいと思う人が少ない)
  ・値段が高すぎる(値段が製品の価値に見合っていない)
  ・購入が容易でない(ネット販売をしていない)
  ・強力な他社製品がある(シェアが低い)
  ・市場が飽和状態(すでに欲しい人に行きわたっている)
製品が売れても売り上げが増えない

  ・値段が安すぎる(数は売れるが、売り上げが伸びない)

 

このように分けると、各々について該当するか否かを判断し、該当するものだけに着目することで、真の原因をあぶりだすことが可能となります。

これは、大きな塊で物事をとらえているとできないことです。

 

私はこの思考法を繰り返し実践して身に付けることで、仕事や家庭の様々な問題をある程度迅速に解決できるようになりました。

何かを考えるとき、うまく結論を導けないという方に本書をおすすめします。 

 

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