いやー、だいぶ暑くなってきましたね。
暑くなると心配になるのが熱中症とPCの熱です。
実は私、今までCPUクーラーはほぼCPU付属のリテールクーラーを使ってきました。クーラーが付属しないバルクCPUの場合は極力安いものでお茶を濁してきました。
CPUクーラーって良いものにしても何かができるようになるわけでもないし、最低限のもので十分と思っていたのです。
しかし、それは間違いでした。Pentium 4以降のCPUって自身の温度が高くなりすぎると、勝手に負荷を下げて自己防御※するんです。
※サーマルモニタリングテクノロジーというものです。
ということは、適切に冷やさないとフルスピードで動けず本来の性能が発揮できないことになります。
↓の記事を書いたとき、Core i7-3770が高負荷時に80℃くらいになっていたのが気になってました。
後にCore i7-3770の許容温度を調べたところ、Tcase(ヒートスプレッダの最大許容温度)が67.4℃になっており、やばいんではと思い始めました。
Core i7-3770のTcaseは↓に記載されています。
ちなみに私が持っているもう一つのCore i7、2600KのTcaseは72.6℃です。
いい機会だからCPUクーラーを交換しよう!と思い立ち、Core i7-3770とCore i7-2600KのCPUクーラーを交換してみたのでご紹介します。
- CPUクーラーを選ぶ
- CPUクーラーを取り付ける(Contac 9)
- CPUクーラー交換の結果(Contac 9)
- CPUクーラーを追加購入(Contac Silent 12)
- CPUクーラーを取り付ける(Contac Silent 12)
- CPUクーラー交換の結果(Contac Silent 12)
CPUクーラーを選ぶ
CPUクーラーを買うのは↓でLGA1155の初自作をしたとき以来です。
このときはケースが小さかったため、冷却性能二の次で極力高さが低い↓のCPUクーラーを選びましたが、今回は本気で冷えるCPUクーラーを選びます。ただし、最もコスパの良いと思われる製品を厳選します。
各所で大好評である↓の虎徹 Mark IIが鉄板だということはわかっているのですが、3700円くらいするのでちょっと高い。。あと、少し取り付けづらそう。PC自作の経験は何度もありますが、サイドフローのCPUクーラーは初めてであり失敗しそうで怖いんです。
どうしようかな~と色々調べていてYoutubeの動画で評価が高かったTermaltake Contac 9に目が留まりました。冷却性能はそこそこだし取り付けやすそう。
9cmファンで1,700円くらいと安い!
↓の12cmファンのタイプでも2,300円くらいです。
Thermaltake Contac Silent 12 サイドフロー型CPUクーラー 「AMD AM4 対応」 FN1072 CL-P039-AL12BL-A
- 発売日: 2017/03/03
- メディア: 付属品
Core2 QuadなどのLGA775にも使えるし、もしダメでもそっちで使えばよいやとまずは9cmタイプのContac 9を購入してみました。Amazonで1,691円でした。
CPUクーラーを取り付ける(Contac 9)
Contac 9の箱は↓のような感じです。なかなか格好いいです。
取り付け方は。。写真を撮り忘れたので省略します。ほぼ取り付け方が同じのContac Silent 12も買ったので後ほどそちらをご紹介します。
私が取り付け方をちゃんと理解できていなくてちょっと手こずりましたが無事つけることができました~(^▽^)/
↓のような感じです。
CPUクーラー交換の結果(Contac 9)
それではCPUクーラー交換前後のCPU温度の比較をしていきます。
取り付けるCPUはCore i7-3770。CPUグリス(親和産業 シミオシ OC Master SMZ-01R)と室温(25℃前後)は同じです。
ケースファンは後方の12cmファン1個、あとは電源ファンです。
温度上昇が頭打ちになるまでCINBENCH R15を繰り返し実行して負荷をかけ、HWMonitorでCPUのPackageを確認しました。
結果は下記の通り、かなりの効果が見られました。
アイドル時で5℃、高負荷時ではなんと18℃も下がっています。
・交換前(Core i7-2600Kのリテールクーラー)
アイドル時36℃、高負荷時81℃
・交換後(Contac 9)
アイドル時31℃、高負荷時63℃
これなら30℃を超える真夏でもいけそうです。
CPUクーラーを追加購入(Contac Silent 12)
Contac 9がいい感じだったので、12cmタイプのContac Silent 12も購入しました。
倍率変更によるオーバークロックが可能なCore i7-2600Kに付けるため、一回り大きいものが良いかなと。あわよくばオーバークロックで遊べますし。Amazonで2,264円でした。
CPUクーラーを取り付ける(Contac Silent 12)
今度は取り付け時の写真もご紹介します。
まずは透明のピンでプラスチックの土台を取り付けます。
このとき、透明のピンをカチッと音がするまでしっかり挿さないとダメです。
私はここで透明ピンを軽く置き、上から黒いピンで固定すればよいと考えたためContac 9のときにCPUクーラーをしっかり固定できなくて悩みました。
次に、黒いピンを透明のピンに挿して土台を固定します。
続けてCPUにグリスを塗ります。
私は塗りつける派なので、食パンの止めるやつ(バッグ・クロージャーというらしい)でできるだけ均等に薄く塗ります。↓のようになりました。
あとはヒートシンクにファンを付け、金具を土台に引っ掛けて完成です。
ここで一点問題が。。Contac Silent 12はでかいので私の使っているマザーボード(GIGABYTE GA-Z68P-DS3)だと一番CPUソケットに近いメモリスロットに干渉しちゃいます。今のところ2スロットしか使ってないので影響はないですが。。
CPUクーラー交換の結果(Contac Silent 12)
それでは再びCPUクーラー交換前後のCPU温度の比較をしていきます。
取り付けるCPUはCore i7-2600K。ちょっとだけオーバークロック(3.4GHz→3.5GHz)しています。CPUグリス(親和産業 シミオシ OC Master SMZ-01R)は同じですが、室温は交換前26℃くらい、交換後23℃くらいでした。
ケースファンは一切付けていません。
Core i7-3770の時と同様、温度上昇が頭打ちになるまでCINBENCH R15を繰り返し実行して負荷をかけ、HWMonitorでCPUのPackageを確認しました。
結果は下記の通り、期待以上の効果が見られました。
アイドル時で14℃、高負荷時では、な、なんと33℃も下がっています。
室温が低くなった影響もあるかもしれませんが、それにしてもかなりの温度低下です。
さすが12cmファンですね。Contac 9に比べ、ヒートシンクが大きくなり、ヒートパイプが3本から4本になっているのも冷却性能アップに貢献していそうです。
・交換前(アイネックス CC-01)
アイドル時47℃、高負荷時91℃
・交換後(Contac Silent 12)
アイドル時33℃、高負荷時58℃
ここまで冷やせるのならオーバークロックが期待できるので、改めて挑戦してみようと思います。
(2020/05/23追記)
オーバークロックに挑戦してみました。顛末を↓の記事に書きましたのでよろしければご覧ください。
以上、CPUクーラーを交換してみたお話でした。Thermaltake Contac 9/Contac Silent 12 は結構お勧めでですよ~