学生のときに読んだ忘れられない本があります。
「シリコンバレーを抜け駆けろ!」という小説です。
「駆け抜けろ」ではなく、「抜け駆けろ」です。「抜け駆けろ」って言います?
Googleで「抜け駆けろ」を検索したら全て「シリコンバレーを抜け駆けろ!」関係でした。
なので「抜け駆けろ」は一般的な言葉ではないと思われます。
よく合コンとかで「抜け駆けするなよ~」なんて言いますが、命令形にして使うのは珍しいですよね。
という話はさておいて、この小説、すごく面白かったです。
あらすじは以下のような感じです。(18年くらい前に読んだのでうろ覚えです。間違えていたらすみません。)
(2018/7/29追記 かなり内容を間違えていたので修正しました。これでも違っている部分があるかもしれません。気づいたらまた直します。)
舞台はとある研究所。
主人公はパソコンメーカーから支援を受けてCPUの開発を行うプロジェクトに配属され、活躍を夢見ています。しかし、なかなかやりたい仕事をさせてもらえません。
このプロジェクトには絶対的な権力を持つ人物がいて、その人に認めてもらえない限り、やりがいのある仕事に就かせてもらえないのです。
認めてもらうためには、この権力者と計算の速さを競うゲームをして勝つ以外に方法はありません。しかし、負ければプロジェクトから外されてしまいます。
勝負の結果、主人公は負け、格安パソコンを開発するプロジェクトを任されることになります。
でも主人公はめげません。一緒に闘う仲間を集め、逆襲を目指します。果たして権力者に一泡吹かせることができるのか?
CPU開発の舞台裏やJavaのような技術など、コンピューター好きの私にとって、興味深いネタが満載でした。
典型的なアメリカンサクセスストーリーで、オタクたちが自分の強みを活かして既存権力に立ち向かう様は胸のすく思いがしました。
この小説、映画化もされています。
でも人気が無かったのか、日本では公開はされずにDVDが出ました。
小説が面白かったのでレンタルが始まってすぐに観ましたが、正直いまいちでした。
設定が変わりすぎていてこれじゃない感が半端なかったです。
映画なので視覚的に分かりやすくするためか、小説ではJavaのようなソフトウェアを開発する話がメインだったのに、映画では3Dプロジェクターを持つパソコンを作る話になっており、実現性が無さ過ぎて興ざめしてしまいました。
ということで、DVDはあまりおすすめしませんが、小説の方は文句なく面白いです。
特にコンピューター好きの方におすすめします。